韓国で、どうして刺し身が食べられないのか気になったので、少し調べてみました。そこには、韓国の事情というか韓国特有の問題があるようです。
韓国で食べられている刺し身の多くは、済州島沖(東シナ海)で獲れたものです。
対馬海流に乗ってやってくるマグロやブリ等をまき網漁船でとって陸揚げします。
その後は、港で氷詰めされて各地へ運ばれます。
韓国は、瞬間製氷設備が乏しく、昔ながらのやり方なので、若干鮮度が落ちるとともに、コールドチェーンが未発達のため、港近辺でしか新鮮な魚を食べることができません。
各地にあるきちんとした寿司屋は独自のルートで魚を仕入れる他、鯛やホタテは日本から輸入しています。
寿司屋で食べられるホタテは日本で5年弱育てたものです。
その大きさでないと寿司ネタにはなりません。
韓国で育てられるホタテは、2年弱で陸揚げしますので、寿司ネタにはなりませんし、とても小さいです。
韓国人は大きくなるまで待てないのです。辛抱ができません。
鯛も養殖しかありません。天然物は獲れないというより、獲ることができません。
では、なぜそれほど魚が獲れないかというと、漁場が少ないのもありますが、漁船がないのです。
韓国は、造船業が盛んですが、型枠だけ作れば終わりで単純なタンカー等の貨物船は作れても、冷凍冷蔵設備を有した高度な漁船は作ることができません。
まき網船にしても、他の遠洋船にしても日本の中古船を買ってきて使っています。
港に揚がってからも、製氷施設やその後の輸送にしても脆弱なため、家では新鮮な魚を食べられないのです。
漁港近辺の魚屋はいけすを備えていますので、生の魚を食べられます。
こちらでは高級魚のブリもまき網船でとったものをすぐに食べています。
そのため、韓国人は家で魚を食べる時は、鮮度の問題も考慮してなのか分かりませんが、唐辛子満載の鍋にして食べています。
そもそもが、生で食べる文化がないというのもあります。
独自ルートのあるレストランや港でしか新鮮な魚を食べられない韓国。
家で魚の刺し身を味わうのが難しい、それが韓国なのです。